不満の反対は「諦め」

不満を持つパート従業員 スーパーのパート・アルバイトへの教育

スーパーマーケットのおいて、パートタイムやアルバイトで働く人はたいてい何かしらの不満を持っていますが、不満を持つこと自体は悪いことではありません。

というのも不満があるということはもっと良い職場になって欲しいという気持ちがあるからです。

むしろ悪い方向で不満が消えてしまって「諦め」という気持ちになってしまうと、そのスーパーマーケット、もしくは部署は停滞し売上が低下してくことが考えられます。

パート従業員やアルバイトの不満

仕事や会社・店舗・社員、他のパート従業員やアルバイトや客に不満を持っているパート従業員やアルバイトは非常に多いです。

だから売場責任者や店長に対して改善欲しいということを言うこともありますが、なかなか改善してくれない場合は仕事をやめていくことになります。

やめなくても、会社や社員に不満を言っても無駄だと思い始めると、ただ仕事を適当に終わらせるだけになっていきます。

そうなると職場の雰囲気は悪くなりますし、停滞してきて、最終的には売上に影響を与えるようになります。

だからこそ不満を言ってもらえるうちは、まだマシであるという自覚を社員は持っていないとパート従業員やアルバイトの退職率が上がってしまいますし、不満が消えて安心していたら、売上が低下してくるということになります。

また社員によってはパート従業員やアルバイトの話をまともに取り合わない人もいて、そういう社員だとパート・アルバイトの定着率が非常に悪く社員自身が苦労するだけになっていきます。

社員自身が苦労するようになると今度はその社員が不満が多くなりより悪循環を招くことが多いです。

社員は、パート・アルバイトの不満はきちんと聞いて、対応しなければいけない問題・対応しなくても良い問題をきちんと把握して、対応しないといけない問題に関してはきちんと対応していきましょう。

不満・問題点を言ってやめてくれるパート・アルバイトはほとんどいない

不満が我慢出来なくなるとパート・アルバイトは辞めていきますが、きちんと不満を言ってからやめてくれることは稀です。

だから社員にとっては「ただ辞めたかった・他に理由があって辞めた」という認識しか持てない人もいます。

これはスーパーマーケット業界に限りませんが、パート比率が非常に高いスーパーマーケットではより大きな問題になっていきます。

パートやアルバイトの不満を聞く機会を作っているか?

ある会社が運営するスーパーマーケットではパートやアルバイトの話を聞く機会を作っていますが、別の会社が運営するスーパーマーケットではパート・アルバイトの不満を聞く機会を全く作っていないこともあります。

どちらが売上がよく、どちらが売上が悪いのか1~3年で明確な差が出てきます。

契約更新面談ではしっかりと話を聞く

スーパーマーケットの多くは半年もしくは1年に1回、契約更新を行っていることがあります。

契約更新にあたり面談を実施しますが、その時こそパートやアルバイトの不満を聞くチャンスです。

ただ契約内容の確認で流れ作業で終わらせてしまうこともあるスーパーマーケットも存在していますが、そういう店舗は決まって売上が低迷しているのが管理人の経験としてあります。

パート従業員だけで50人100人200人というスーパーマーケットは多く存在しており、1人にさける時間はほとんどない!という社員や店長はいるかもしれません。

でも仮に契約更新の内容が5分で不満を聞く時間を5分として合計10分・100人としても1000分ですから時間にして約17時間です。

1日2時間をとっても10日で終わるもので、その時間で売上が維持もしくは向上出来るのなら、費用対効果は非常に高いものなので、ぜひパートさんの話を5分でも良いので聞いてください。

誕生日会を開くスーパーマーケット

あるスーパーマーケットでは毎月、その月に誕生日を迎えるパート・アルバイトを集めて誕生日会を開いています。

仮に100人以上のパートがいたとして、毎月10人くらいが対象となる時間です。

誕生日会の主催は店長であり、優秀な店長ほど誕生日会で自然と不平不満を聞き出したり、問題のあると噂される社員の実際の言動を聞き出していて、それを改善に役立てています。

パート・アルバイトの人は誕生日会でケーキとジュースやお茶をいただけるし、普段あまり話さない店長と会話が出来て、比較的パート従業員からは好評です。

仮に1回の誕生日会の経費が1回7000円(ケーキ代およびジュース代が10人分)として、年間で84000円としても、売上の維持および向上が見込めるのなら1回のチラシ代よりも安く非常に費用対効果が優れた施策です。

もしこれでパートの人の離職率・退職率が改善され仮に年間で辞めるパートの人が10人から5人に減るだけでも、パート募集にかかる経費を考えれば格安であることは店長経験者ならわかるはずです。

パート・アルバイト募集のサイトの掲載料は大手であれば1週間から2週間の掲載で4万円以上かかりますが、かならずパートに応募してくる人がいる保証はありません。仮に応募があっても、辞めていった人の代わりになる人が来てくれる保証もありません。

それなら今いるそれなりに使えるパート・アルバイトに出来る限り長く勤めてもらう方がコストパフォーマンスは非常に良いです。

手遅れになる前に不満を聞こう

「どうせ愚痴だろ…」と不満を聞かない社員は残念ながらどの業界にもそれなりにいます。

ただしスーパーマーケットのようなパート・アルバイト従業員数が平均7割を超えるような業界ではパート・アルバイト従業員の不満をただの愚痴で終わらせるのは非常に危険です。

まずはしっかりと話を聞いて、ただの愚痴なのか、それともきちんとした根拠のある不満なのか、また愚痴に隠された不満や法令・コンプライアンス違反はないのか考えて対処することが必要です。

不満と愚痴の違いから考えよう

スーパーマーケットのおけるパート従業員の不満には下記のようなものがあります。

  • 立ち仕事で疲れる
  • 重いものの運搬や品出しで腰や膝等が痛い
  • カスハラ(カスタマーハラスメント)の対応
  • 休日(希望休日)が取りにくい
  • 突発的に休む人がいると仕事が増えて大変
  • ハラスメント(パワハラ・フキハラ・セクハラ等)
  • 他のパート従業員との人間関係
  • マルチタスクの要求
  • エスパーでなければ出来ない仕事の要求
  • 職場が寒い・暑いといった物理的な職場環境の厳しさ
  • 手荒れや包丁等で手を切るなどの身体的な問題
  • 社員の態度が悪い

上記のもので社員として愚痴として終わらせて良いものはどれかわかりますか?

程度にもよりますが、答えはすべて社員が真剣に考えないといけないものです。

立ち仕事を完全に若い(50才未満)正社員は理解していない

例えば「立ち仕事で疲れる」なんて解っていて応募してきているのだから、ただの愚痴だ!と思うかもしれませんが、それはあくまでも正社員の立場としての考え方に過ぎません。

例えば部署(水産とか農産等)のパート従業員の平均年齢が50代のスーパーマーケットの部署なんて珍しくありませんが、社員が仮に20代から40代前半だった場合、パート従業員の立ち仕事のキツさなんて、わかりません。

この記事を書いているこのサイトの管理人である私は20代から40代までスーパーマーケットの正社員としての立場と10代後半から20代前半にアルバイトで働いた経験、そして50代からパート従業員として働いた3つの立場を経験していますが、50代のパート従業員の立場にならないと見えてこないことは多数ありました。

例えば今なら正社員であれば1日の勤務時間のうち少ない人でも合計30分から1時間くらいはパソコンの前で仕事をすることが多いと思います。

パソコンを使って仕事をしているうちはとりあえず座っており、足腰にかかる負担は軽減されます。

ただしパート従業員であれば休憩時間以外はずっと立ちっぱなしということも珍しくなく、それが50代ともなれば身体への負担はより大きくなることは実際に経験しないとわからないことです。

立ち仕事は確かに慣れという部分は大きいですが、最初のうちは1~2時間に5分から10分程度は座れる環境を作って慣れてもらうという考え方も必要です。

重いものの運搬や品出しで腰や膝等が痛いは愚痴ではない

スーパーマーケットでは腰を悪くして辞めていくパート従業員は一定数います。

また腰痛ベルト等のサポーター・コルセットをしながら働く社員・パートも数多くいます。

だから腰痛ベルト等のサポーター・コルセット等購入の補助金を出す等、対処出来ることはあります。

また品出しの時に低い時は膝立ちで出すこともありますが、そのために膝を痛める社員・パートも多くいます。

そのため膝当てを事前に用意しておくスーパーマーケットも中にはあります。

必要経費として膝当てを用意して少しでも長くパート・アルバイト従業員に働いてもらう工夫は出来ます。

突発的に休む人がいると仕事が増えて大変

どのスーパーマーケットでも子どものいる主婦がパート従業員として数多く働いており、本人の体調不良以外にも子どもの体調不良等で突発的に休むパート従業員は少なくありません。

そういう時は他のパート従業員に負担がかかり、愚痴が増えます。

「でもこれはどうしようもない…」と思う社員も多いかと思いますが、そんなことはありません。

あるスーパーマーケットではそういう時に店長・副店長等の管理職が売場を手伝ったり、他の部署で余剰人員がいれば、そういう人を応援に回したりして対処しています。

スーパーマーケットには余剰人員なんていない!という人もいますが、探せば割といます。

余剰人員とまでは言えないけど先送り出来る仕事を担当している人もいるので、そういう人に応援を依頼することも可能です。

そういう人員の管理までが本来の店長・副店長・課長(衣食住等の売場責任者)の仕事と言えます。

また最近ではタイミー等のスポットアルバイト募集を活用する事例も最近では多いです。

単純な店出し作業や袋詰め作業であればスポットアルバイトでも対処可能ですし、過去に同じスーパーで働いた経験者のみという募集にも対応しています。

ただし直接的な食品加工に携わる仕事は当日のスポットアルバイトは基本的に不可です(検便等が実施されていないため)。

他のパート従業員との人間関係

「パート同士の人間関係まで知らんがな…」と思うかもしれませんが、円滑に働いてもらうため、社員の介入は絶対に必要です。

時には部署移動や退職勧告等を行うためにも店長を含めて人間関係の把握は必要です。

例えばADHD(注意欠如・多動症等の発達障害)の人や境界知能がいたりして、揉めることもあります。

しかしADHD(注意欠如・多動症等の発達障害)の人でも診察を受けたことがなく本人が自覚していないことも多々あります。

ただし直接本人にADHDではないか?と聞くことは人権的・コンプライアンス的に問題となることもあり聞きにくいのが実情です。また面接だけでは見抜けないことも多いため、採用に至ることもあります。

そういう人だといくら教えても仕事が出来なかったりして、普通に仕事が出来る人から不平であるという不満が出てきます。

そういう時は本来は店長等の管理職が把握して適切な対応が必要ですが、売場責任者任せになってしまっていることが多いです。

これは法務部との連携も必要となる場合もあり、店長との連携が出来ていなければ売場責任者(水産や農産等の各部門の責任者)だけでは解決できない問題です。

きちんと店長が常にパート同士の不満を気にかけていれば対処が可能なことですが、不満を愚痴と勘違いして対処しないとパートが常に退職していく悪循環に陥ることがあるので、注意が必要です。

また契約書に部署異動についての合意事項を設けて部署異動で様子を見るということも必要になってきます。

エスパーでなければ出来ない仕事の要求

ハラスメント(主にパワハラ)に含まれますが、人の思考を読むエスパーでない限り不可能な無茶ぶりをする社員が存在します。

例えば、バックルームに先に店出しをする商品を定位置管理しているスーパーマーケットも多いですが、たまたまそこで新たに入荷した商品のちょっとした加工を行うように1人のパートの指示をしたとして、そのパートがトイレに行った際に他のパートが来て、店出しを先にする商品だと思って店出しをしようとしたら、それを見ていた社員が「それは新しい商品なのに、なんで店出ししようとするの!」とキレて怒ってきたことがありました。

そんなのエスパーでもなければ知らないのは当然なことです。その社員はいつもそんな感じでエスパーでもなければ出来ない仕事を要求していました。

その社員の上司はそれを知っていますが、元々は先輩社員ということもあって文句も言いにくく放置した結果、2人のパートが退職し売場は大変な状況に。

自ら首を絞めにいった状態となりました。

そういう社員であることの不満は聞いていたのに放置した結果です。

不満をきちんと聞いて対処していれば防げるパートの退職

いろいろな事例を出してきましたが、きちんと不満を聞いて適切に対処していればパートの退職も防げていたし、やる気を出してくれて売上にも繋がったかもしれません。

不満が出ているうちにきちんと対処をして「諦め」を作らない組織作りを行うことが社員の大切な仕事であることは理解してもらえたと思います。

また20代や30代の社員だと50代以上のパートを馬鹿にしたような態度をとる場合もありますが、必ずそれは自分の身に返ってきます。

きちんと不満を聞いて「諦め」にならないようにしてくださいね。

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