ステープルというキーワードには様々な意味がありますが、スーパーマーケット・小売業界では「ステープル商品」というキーワードで使うことが多くなっています。
ステープル商品について
スーパーマーケットのおけるステープル商品は、一般的な用語として使われます。
ステープル商品とは

ステープル商品とは、一定期間にわたり販売される主要な商品・重要商品・必需食料品・必需品のことです。
「ブレッド&バター」と言われることもあり、毎日の生活に必要な食べ物という意味で使われることが多いです。日本だと「お米&味噌」という感覚になるかもしれません。
目安としては四半期以上(3ヶ月以上)は継続して販売される商品のことです。
ただしステープル商品は、スーパーマーケット(会社)によっても範囲が異なったり、考え方が異なる場合があります。
ステープル商品の会社(スーパーマーケット)による違い

ステープル商品は「必需食料品」と言われることがありますが、スーパーマーケット(会社)によっては、トイレットペーパーやティッシュペーパーなどの生活する上で欠かせない非食品となる商品もステープル商品ということがあります。
またステープル商品はグロッサリー(加工食品)・日配などの基本的には納品された状態のまま店頭に並べられる商品のうち、長期間販売する商品のみを指す場合もあります。
インストアパックの商品だとステープル商品とは言わないことがあります。
発注システムの違いによって区別

会社によってステープル商品の違いがありますが、発注システムによって区別されている場合もあります。
例えば生鮮食品、特に鮮魚や葉物野菜などは天候により納品出来る商品が変化したり価格が大きく変動することもあり、自動発注(例えば商品が残り3個になったら自動的に10個納品されるという具合の発注システム)というシステムが使えません。
キャベツが1個200円以内の時と400円以上の時では販売数が全く異なってくることは想像出来るかと思います。
天候などに左右されない、価格の変動幅も一定期間はない商品は自動発注が可能となりますが、自動発注出来る商品をステープル商品ということがスーパーマーケット(会社)によってあります。
- 自動発注できる重要な商品:ステープル商品
- 自動発注できない商品:ステープル商品とは言わない
こういう違いもあります。
ステープル商品と定番商品等の違い
ステープル商品において、しばしば「定番商品のこと」と説明されることがありますが、厳密には異なります。定番商品の中の一部がステープル商品です。
生鮮食品の定番商品でもステープル商品とは言わない

例えば農産・青果コーナーで、玉ねぎ・じゃがいも・人参・キャベツ・レタス・もやしなどの野菜は定番商品と言えますが、ステープル商品と言われることはありません。
水産・鮮魚コーナーでも、マグロのお刺身・アジの干物・タラコや明太子は定番商品と言えますが、ステープル商品とは言われることはありません。
畜産コーナーでも、豚肉バラ・豚肉肩・牛肉バラ・ひき肉合挽きなどは定番商品と言えますが、ステープル商品とは言われることはありません。
農産品でも「もやし」などは工場で生産できるもので、価格も安定的です。またお肉も今はほとんどが安定的に生産出来て価格の変動も一部を除きあまりありません。
それでもステープル商品と言わないのが一般的です。
ファッションアイテムもステープル商品とは言わないことが多い
靴下やストッキング、また男性のYシャツでも半年以上にわたって販売される定番商品はあります。
しかしそういったファッションアイテムでもステープル商品と言うことはありません。
もちろん会社(スーパーマーケット)によっては、そういう商品をステープル商品という場合もあります。
季節商品もステープル商品と言わない
季節性のある商品もステープル商品とは言わないのが一般的です。
しかし生麺タイプの「冷やし中華」などは5月には売場に並び9月くらいまでは販売されており、5ヶ月くらい販売されており、夏の定番商品と言えます。しかし季節性のある商品ということでステープル商品ということはほぼありません。
もちろん会社(スーパーマーケット)によっては、そういう商品をステープル商品という場合もあります。
ステープル商品はある意味抽象的
スーパーマーケットでは当たり前に使われる言葉「ステープル商品」ですが、会社(スーパーマーケット)によってかなり意味合いが異なることがあり、共通的に使える言葉ではない場合もあります。
会社・スーパーマーケットによって異なるので、転職などした場合は「ステープル商品」の定義を確認しておいた方が良いでしょう。
ただし普段使い慣れていて、あまり意識して使っている人も少なく、説明できない場合が大半です。
以上、ステープル商品についてでした。
コメント