SKU(Stock Keeping Unit・ストック キーピング ユニット)

SKU(Stock Keeping Unit・ストック キーピング ユニット) スーパーマーケットの専門用語

スーパーマーケットに限らず小売・物流業界では当然のように使わている言葉として「SKU」という言葉があります。

SKUについて

SKUは、商品を扱う仕事をする上で必ず理解していないといけない言葉とも言えます。

SKUとは

キャベツの1玉と半玉で2SKU

SKUとは、Stock Keeping Unit(ストック・キーピング・ユニット)の頭文字を取ったもので、在庫管理上の最小の品目数を数える単位とされています。

と言われても意味がわからないと思います。

例えばキャベツを販売していて、1玉と半玉、4分の1玉(半分の半分)の3つを販売していた場合、同じキャベツですが、在庫管理上は3種類となるので3SKUと言います。

キャベツ3SKU

3つの中でどれが一番売れたか、キャベツの値段が変わらない限り売れ筋はあまり変化しないので、キャベツをカットする時の参考とします。

魚でも例えば塩鮭の切り身で同じものを2切れ・3切れ・4切れの3種類を販売していれば3SKUと表現します。

アパレルなら、赤・白・黒の3色のTシャツがあり、サイズがS・M・L・LLの4サイズだった場合3色と4サイズなので12種類となるため、12SKUと言います。

12種類と書きましたが仮に「種類」という言葉を使っていると何に対しての種類なのか不明確です。

色の種類が3種類なのか、サイズの種類が4種類なのか、それとも3色4サイズで12種類と言っているのか、種類という言葉だけでは明確には伝わりません。

そのため種類という言葉は使わず、SKUという言葉を使います。

またペットボトル24本1ケースの場合、ケース販売時と1本売り(バラ売り)で2SKUと考えます。

類似した言葉だとアイテム数ですが、アイテム数も「種類」同様、捉え方で意味合いが変化するので、小売や物流・流通関係はSKUという言葉を使っています。

JANコードの種類だけどJANコードの数とは限らない

JANコード

SKUの考え方として、商品識別コードである「JANコード」を基準にして考えると説明している場合がありますが、これは正しい面もありますがスーパーマーケットにおいては間違いとも言えます。

JANコードはレジで「ピッ」とスキャナを当てて価格を読み取る時に使う13桁(一部8桁)の数字をバーコード化したものです。

JANコードの1種であるインストアコードは、無限とは言わないまでも数百種類ある場合があり、インストアコードが少しでも異なれば1SKU としてみなすか?と言えばそうではありません。

インストアコードのバーコード

インストアコードというのは、各小売店が小売店のルールに則って自由に設定出来るバーコード(JANコードのことです。

上記はあるスーパーマーケットのお肉のインストアコードですが、バーコード部分を読み取ると「239789004255」となっています。最後の4桁「4255」の最後の数字を除くと「425」になりますが、これは値段を表しています。

「239789004255」の場合「23・97890・0425・5」と分解出来て、SKUとしては「97890」の部分で1SKUと判断しています(23の部分は店舗毎にルールが異なります)。

おそらく「97890」の部分の変化で例えば下記のように分類していて3SKUで管理していると思います。

  • 「大パック」:97870
  • 「中パック」:97890
  • 「小パック」:97880

どのサイズが一番売れているか、過去のデータから作り込む数を変化させます。

デザインや容量によってSKUを分けるかどうかはメーカー次第

増量パックと普通のパック(もち麦)

同じ商品でもキャンペーン等で「1袋増量」とか「50g増量」としている場合があります。また商品を販売して10年経った時に「10周年記念パッケージ」と出すところもあります。

増量セールや記念パッケージでSKU(JANコード)を変えるか変えないかは、メーカー次第です。

ただし最近は変えないメーカーの方が多くなっています。出荷数はメーカーで把握しているので、発注数の変化でどれだけ売れるのかデータは取っていると思われます。

参考までに我が家で食べている「はくばく」の「もち麦」は増量でも同じJANコードでした。

店舗がSKUを分けてデータを取りたいと言えば、JANコードを分ける可能性はあります。

小売店・スーパーならではのSKUによる区分や差別化

SKUの違いや数はいろいろなものを決める要因になっています。

SKU数によって決まる店舗規模

マックスバリュエクスプレスの看板

スーパーマーケットの中には、SKU数に応じて店舗規格を大店舗・中店舗・小店舗と区分していることもあります。

または店舗名を変えたりしている場合もあります。

有名なのがイオングループが展開しているマックスバリュです。マックスバリュには「マックスバリュ」と「マックスバリュ エクスプレス」がありますが(他にもあります)、店舗面積に加えSKU数で区別していると言われています。

恐らくマックスバリュは1万SKU以上、マックスバリュエクスプレスは1万SKU未満としていると思われます。

アパレルのお店でも24色展開のニットやTシャツがあったとして、大きな店舗は24色を販売しているのに、小さな店舗は18色しか販売していないということがあります。

店舗の面積で扱えるSKU数が変化するのは当然ですが、SKU数に応じて店舗区分をしていることは知っていても良いでしょう。

SKUにこだわる場合もある

葉物野菜

スーパーマーケットによっては、SKU数にこだわって商品展開をすることがあります。

例えば競合の店舗がトマトのSKU数が20あった場合、うちの店は1.5倍の30SKUにして、トマトの品数で勝つぞ!というような展開をすることがあります。

競合店が葉物野菜のSKU数が15SKUなら、うちは25SKUにするぞ!ということもあります。

魚でも肉でも惣菜の揚げ物でも、カテゴリー・ジャンルのSKU数で競合店・ライバル店に差をつける戦略を行うスーパーマーケットは少なからずあります。

最近だとインスタントカレー(ボンカレーとかククレカレーとか)のSKU数で日本一のスーパーマーケットがニュースで紹介されていました。

以上、SKUについてでした。

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