DS(ディスカウントストア)は、安さを全面に出し商品ラインナップが豊富な店舗で人気を博しています。
中にはスーパーマーケットと同じと思っている方もいますが、定義で異なる部分もあります。
DSについて詳しく紹介します。
なおドラッグストアもDSと言われることがありますが、スーパーマーケット業界としてはドラッグストアを略して記す場合は「DgS」「Dg.S「「DRG」と表記することが多いです。
ディスカウントストア(DS)について
DS(ディスカウントストア)は、スーパーマーケットから遅れること1970年代に登場した小売の形態です。
DS(ディスカウントストア)とは

DSとは、Discount Store(ディスカウントストア)の頭文字をとったもので、大量仕入れおよび店内の人員の削減により主流になりつつあったスーパーマーケット(主にGMSと呼ばれる総合スーパー)よりも安く商品を販売することで生まれた小売の形態です。
GMSが1950年代から登場し1960年代に主流になりつつありましたが、1970年代から「ディスカウントストア」という名称が登場します。
ディスカウントストアの定義としては下記のような点があります。
- EDLP戦略をとっている
- 大量仕入れによる原価価格引き下げによる安売り
- 短時間で買物が出来る
- 店員が少なくしている(業務の効率化)
DSの様々な形態・区分

DS(ディスカウントストア)にも様々な形態や区分があります。
わかりやすい区分で言うと下記のような区分があります。
- 総合ディスカウントストア(衣食住の品揃え)
- 食品ディスカウントストア(食品および日用消耗品メイン)
- 家電系ディスカウントストア
- 衣料系ディスカウントストア
- 専門店系ディスカウントストア
家電系は業界そのものが既にディスカウントストア化しているため、ディスカウントストアというイメージがない人も多いかと思いますが、ヤマダ電機やノジマ電気、ケーズデンキ等は元々は家電ディスカウントストアという括りでした。ディスカウントストアではない家電のお店だと街の小さな家電屋さんです。
衣料系ディスカウントストアはSPA(ユニクロ等、製造小売業)とは異なります。かなり件数は減りましたが、たまに見かけます。
専門店系ディスカウントストアとは、例えば「二木の菓子」などはお菓子専門のディスカウントストアです。
また業態による区分だと下記のような区分があります。
- ホールセールクラブ(コストコ)
- ボックスストア(ビッグ・エー等)
- ディスカウントハウス
代表的なDS

代表的なディスカウントストアには下記のところがあります。
イオン系列
- ザ・ビッグ
- ビッグ・エー
- アコレ
- パレッテ
PPIH系列
- ドン・キホーテ(MEGAドン・キホーテ含む)
- ドン・キホーテUNY
- ピカソ
- 長崎屋
その他
- コストコ
- オーケー
- ジェーソン
- ダイレックス
- ロピア
- トライアル
- MrMAX
- ロジャース
- プライスカット
- アタックス
DSのメリット・デメリットからの今後の将来性とDSへの就職・転職
DSにはメリット・デメリットがあります。またそれに伴った将来性や就職・転職について紹介します。
DSのメリット
DSのメリットは消費者からすれば、安さというのが一番です。実際に運営している側から見た時のメリットは、安さというものが浸透した場合に広告宣伝費が削減出来るという点があります。
例えばロピアはあまり広告(チラシ)を出しませんし、コストコもほぼチラシを出していません。
1度安いというイメージがつくと、チラシを見て買いに行くというよりは安いから、その店に行くというようになり、チラシをあまり出さなくてもよくなります。
DSのデメリット
DSのデメリットとしてはお客さんの立場としては、店員が少ないので聞きたいことを聞けないということがあります。
また思ったよりも安くないというイメージが持たれてしまうと結局はスーパーマーケットと同じように見られてしまい、チラシを乱発するようになります。
ディスカウントストアの将来性
ディスカウントストアという業態は、安さを求める人が多い現在の日本においては有望です。
また人件費の高騰から人員を増やせないスーパーマーケットも今後はディスカウントストアに転換していく可能性も考えられます。
またディスカウントストアのスーパーマーケットの垣根が無くなってきており、スーパーマーケットと同じように絶対的な需要は無くなりません。
特に食品ディスカウントストアをメインに生鮮食品を中心に技術を持った人は重宝されます。
ディスカウントストアへの就職・転職
食品ディスカウントストアや総合ディスカウントストアであれば、スーパーマーケットと変わらないため、今後も需要があり就職もしやすい業界と言えます。
生鮮4部門(農産・畜産・水産・惣菜)なら転職で困ることはありません。
担当する部門での社内資格や国家資格を取って転職のきっかけにするという人もいます。
または小売であることの最大限の強みである販売力・マーケティング力を磨いてコンサル系の会社への転職を視野に入れて働くことで、大幅なステップアップも見込めます。
以上、DSについてでした。
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