ホールセールクラブ・ウェアハウスクラブ

ホールセールクラブ・ウェアハウスクラブ 店舗形態

ホールセースクラブもしくはウェアハウスクラブは、倉庫のような作りをしたディスカウントストアの一種であり、年会費を徴収することが多い会員制の大規模な店舗です。

品揃えとしてはGMSに近いですが、どちらかと言えばスーパーセンターに近いものです。倉庫型店舗ということで「ウェアハウスクラブ」と呼ばれることもあります。

日本では実質的に「コストコ」のみと言えます。

ホールセールクラブについて

ホールセールクラブは、日本だとかなり地域差があり、人によっては全く馴染がない場合もあります。

ホールセールクラブとは?

コストコの看板

ホールセールクラブとは、倉庫型のディスカウントストアで年会費を徴収して会員制となっている大型の衣食住すべての商品を扱うお店です。

ホールセールは「wholesale」で日本語にすると「卸し」「卸売」「大量販売」という意味です。

ショップではなく、クラブ(club)としているのは会員制であることからと考えられます。

ウェアハウスクラブ(warehouse club)とも言われることがあります。「warehouse」は日本語にすると倉庫という意味です。

なお日本においてホールセールクラブ・ウェアハウスクラブは実質的に「コストコ」のみとなっています。

1992年から2002年までダイエーグループがコウズ(Kou’s)という名称で行っていた時期がありますが、ずっと赤字だったそうです。

ホールセールクラブのビジネスモデル・品揃えは良いとは言えない

コストコの店内

ホールセールクラブは、ディスカウントストアなので非常に安い商品が数多くあります。

しかし品揃えで言えば決して良い訳ではありません。総合スーパーであるイオンの大型店と比べても品揃えとしてはイオンの方が上です。また同じディスカウントストアのドン・キホーテの大型店と比べても、ドン・キホーテの方が品揃え自体は良いかもしれません。

これは商品を絞って大量仕入れを行うことで原価を下げ利益を出すビジネスモデルのためです。

また年会費を徴収することで、店舗維持費が賄えることで更に売値を下げられるようになっています。

もっとも年会費をとって安くない・魅力的な商品が無いとなれば、すぐに人気が無くなり閉店してしまうので、一般的なスーパーマーケットのマーケティング・マーチャンダイジングとはかなり異なるものと思われます。

プライベートブランドが多い

コストコの売場

ホールセールクラブが商品を絞って大量仕入れをするにせよ、原価の引き下げには限界があります。そのため、プライベートブランドの展開・売り込みも多くなっています。

コストコの場合「カークランドシグネチャー(KIRKLAND SIGNATURE)」という名称のプライベートブランド製品を売り込むことで利益を確保しています。

ただアメリカでの設計であるため、一部商品は日本に馴染まないと言われることも少なくありません(トイレットペーパー等)。

それでも圧倒的な安さで売れています。

コストコ以外のホールセールクラブ

日本においてコストコ以外のホールセールクラブが無いかと言えば、無いこともありません。

それはいわゆる市場や小売業者相手に商売をしている卸業者(社)です。

街中で見かける「業務スーパー」は実質的に一般向けの店舗ですが、小売業者向けの会社(店舗)も実在します。ただしコストコのように衣食住すべての品揃えをしていなかったり、あれほど大きな建物ということはありません。

ホールセールクラブのメリット・デメリットからの今後と将来性・就職・転職

ホールセールクラブはメリット・デメリットがあり、それが今後の将来性へと直結している部分があります。

ホールセールクラブのメリット

ホールセールクラブのメリットは下記の点があります。

  • 駐車場が大きく車で行きやすい
  • レジを1回で終わらせられるので手間が少ないことが多い
  • 一般的なスーパーマーケットよりも安い傾向にある
  • まとめ買いに適している
  • 行楽用品からカー用品まで取扱品種は多い(アイテムが多い訳ではない)

ホールセールクラブのデメリット

ホールセールクラブのデメリットは下記の点があります。

  • 店員が少なくて聞こうとしても人がいなくて聞けない
  • 車で行くことが前提で車以外だと不便なことが多い
  • フロアが広すぎて疲れてしまう
  • 量が多すぎて2人以下の家族だと使いきれないことがある
  • 支払い方法が現状限定されている(コストコの場合)
  • 年会費がかかる
  • ある程度の商圏人口が無いところには出店出来ない

ホールセールクラブの将来性

日本の企業が今後ホールセールクラブの運営を行うか?と言えば、まず無いでしょう。

コストコもこれ以上の出店は慎重になっているはずです。

コストコは基本的に商圏人口が30万人以上のところに出店します。30万人未満の商圏人口のところに出店しても経営が成り立たないためです。

しかし日本は商圏人口が30万人に満たない地域は増えてきます。結果としてホールセールクラブという業態だと経営が難しくなるため将来性はないと言えます。

コストコの日本法人は将来的に100店舗と言っていますが、実現しないでしょう。

スーパーセンターが日本で失敗している状況で、スーパーセンターよりもハードルが高いホールセールクラブが伸びる要素が見つけられません。

もちろん再販店(コストコの商品を小分けしたりして販売するお店)を広げて売上の底上げを図ろうとするかもしれませんが、再販店の価格って安くないため景気の悪い日本で積極的に購入する人も増えないと思われます。

ホールセールクラブへの就職・転職

実質的にはコストコへの就職ということになりますが、まだしばらくは順調に売上を伸ばすと思うので、就職・転職自体は良いと思います。

ただ確実に技術を学べなければ、転職も厳しくなると思います。

または小売であることの最大限の強みである販売力・マーケティング力を磨いてコンサル系の会社への転職を視野に入れて働くことで、大幅なステップアップも見込めます。

以上、ホールセールクラブについてでした。

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