ミニスーパーは2010年代後半から急速に都市部で広がってきた小さなスーパーマーケットで、スーパーの業態の1つです。
ただしまだ明確な定義はなされておらず、運営会社により異なっています。
ミニスーパーについて
ミニスーパーは年々、都市部を中心に増えているスーパーマーケットです。
ミニスーパー(ミニスーパーマーケット)とは

ミニスーパーとは、大型のコンビニから概ね500㎡未満の売場面積となる小型のスーパーマーケットのことです。
一般的なコンビニの売場面積が160~200㎡なので、一般的なコンビニの1.2倍くらいから3倍くらいまでの広さとなるのが一般的です。
また多くは都市部で集中的に出店しているのが特徴です。ただし最近は過疎地域でも需要に合わせたミニスーパーが出店している場合があります。
コンビニでは取扱いの少ない生鮮食品から日用消耗品まで品揃えしていますが、一般的なスーパーマーケットよりは品揃えは劣ることが多いです。
一般的なスーパーマーケットなら店内で製造していることが多いお惣菜やお刺身もパック化された商品が納品されることがほとんどです。そのためお惣菜やお刺身などは品揃えとしては、悪い傾向にはあります。
ミニスーパーマーケットの代表的な店舗名

主なミニスーパーの店舗名は下記のようなところがあります。
- まいばすけっと:イオンが展開・主に北海道札幌市と南関東
- イオンエクスプレス:イオンが展開・主に宮城県仙台市
- リコス:G-7グループ子会社が展開・主に東京都と神奈川県
- CoDeli(こデリ):イオンが展開・主に大阪市
- 成城石井:成城石井が展開・主に都市圏の駅ビル等(通常の店名と同じ)
- Da*マルシェ:アークスが展開・珍しい地方型で北海道で展開
- マルエツプチ:USMHが展開・主に南関東
他にもいろいろとありますが、1~3店舗ほどの展開で実験的に行っているところが多くなっています。
なお「Da*マルシェ」はミニスーパーとは名乗っておらず「小型スーパーマーケット」となっており、人口3000人程度の自治体を対象に展開しているスーパーマーケットです。
成城石井は単独出店よりもテナントとして駅ビルに入っている場合が多くなっています。
営業時間は一般的なスーパーマーケットよりも長く朝7時くらいから夜11時くらいまでというところが多くなっています。
コンビニよりは営業時間が短く、スーパーマーケットよりは長いと言えます。
ミニスーパーと小型高級スーパー

都市部を中心に高級品を扱う小型の都市型スーパーマーケットも増えており、ミニスーパーと言われることもあります。例えば成城石井が有名ですが、この高級品を扱う小型の都市型スーパーマーケットとミニスーパーの違いがあまり明確にはなっていません。
例えばイオンが展開するville marché(ヴィル マルシェ)は比較的高級品を扱うミニスーパーと言えます。
しかし同じイオングループが展開する「ビオセボン」はオーガニック食品をメインとするスーパーマーケットですが、日用消耗品の展開がほとんどなくミニスーパーとは言い難い業態です。
ミニスーパーは実験中
ミニスーパーはまだ出来て間もないスーパーの業態のため、どこも実験的に展開していることが多く、今後どのように進むのかは、まだ完全には見えていません。
節約志向でコンビニよりは若干安く自炊用の食材も揃うミニスーパーは伸びるとは言われていますが、元気に出店をしているのがごくわずかというのが現状です。
ミニスーパーの今後と将来性とGMSへの就職・転職
ミニスーパーの今後と将来性、就職・転職は実際のところどうなのか解説します。
ミニスーパーの今後と将来性
ミニスーパーは大きく2つの方向性に分かれています。
- 都市部で節約志向の人を取り込む都市型のミニスーパー
- 商圏人口5000人未満で地方で展開する地方型のミニスーパー
都市型のミニスーパーは今後需要は伸びると思われます。特にイオンが展開するまいばすけっとは、コンビニを凌ぐ勢いで都市部にドミナント展開(集中的に出店すること)しています。
地方型のミニスーパーは、国次第とも言えます。というのも商圏人口5000人未満だとスーパーマーケットとしては厳しい数字にしかなりません。しかし国や自治体が助成金などを出して買い物難民となる高齢者を中心に救うために行うのであれば、伸びる可能性はあるでしょう。
しかし過疎化は想像以上に早く進んでいるので、地方のみで展開する会社だと厳しいかもしれません。北海道で「Da*マルシェ」が展開出来ているのは運営会社がアークスグループ(北海道でイオン北海道と店舗数とシェアを競うスーパーマーケットを運営するグループ会社)だからです。
大きな会社でなければ成り立たなくなるのは見えています。
ミニスーパーマーケットへの就職・転職
ミニスーパーマーケットのみで新卒を募集している会社はおそらく「まいばすけっと」くらいで後は運営する会社の社員が店長をしていることが多くなっています。
小さい規模のミニスーパーは今後どうなるのかわからないのですが、運営会社・親会社が大きなところなら就職したり転職しても問題ないと思われます。
ただミニスーパーは基本的には社員1人もしくは複数の店舗を見るエリアマネージャー型で、店舗自体の運営はパートおよびアルバイトというのが基本です。
仮にミニスーパーから転職するとなるとコンビニや弁当店などのエリアマネージャー職くらいしかないかもしれませんが、スーパーマーケットの需要は急激に減っていかないので、スーパーマーケットへの転職ということであればいくらでも見つかります。
以上、ミニスーパーについてでした。
コメント